「スギ花粉アレルギー」もしくは「ダニアレルギー」に対する治療法です。
スギ・ダニそれぞれのアレルギー物質を少しだけ含んだお薬を舌の下からゆっくり体内に吸収させて、少しずつ体を慣らし、アレルギー症状を和らげていきます。
1日1回、1回1錠を舌の下で1分間保持した後に飲み込むもしくは吐き出すという服用方法です。
出来る限り毎日継続する事が大事になります。
治療開始後2週間は週に1回、その後は問題が無ければ2週間、4週間と間隔が延長していき、安定した方は月に1回の受診で継続となります。
スタートから3、4ヶ月程度で効果が現れてくる事が一般的ですが、タイミングは人により差があります。
蓄積されてきたデータからは最低3年継続がベターであるとされており、4~5年の継続治療をして頂けると、治療終了後も7~8年効果が持続すると言われています。
スギ花粉アレルギー:シダキュア(シダトレンで既に導入済の方は、製造期間中に限り継続対応も可能です)
ダニアレルギー:ミティキュア
お薬代のみで月々(30日分、3割負担の方の場合)
以下に該当する方は本治療を開始することができません。
スギ花粉アレルギーでは、花粉の飛散シーズンに治療を開始すると強くアレルギー反応が出るリスクがあり避けるべきとされています。よって、当院では6月~11月末の治療スタートとさせて頂いております。
ダニアレルギーでは、「スギ花粉アレルギーが無い」と検査で判明しているケースに限り、いつでも開始可能とさせて頂いております。
「スギ花粉アレルギーが有る」場合は6~11月末の治療スタートとさせて頂いております。
① 副作用
この治療法は、少ない量ではありますがアレルギー原因物質を体内に吸収させる方法となります。
よって、稀にではありますが重い副作用(アナフィラキシーショック)を起こす可能性があります。
アナフィラキシーショックが起こるケースは、投薬30分以内が稀な中では比較的多いとされています。
よって、特にリスクが高めであるとされる初回投与は院内で行い、かつ30分程院内で待機をして様子を確認するよう安全管理の観点から決められています。
また、初回投与に限らず、投薬前後2時間以内の飲酒・運動・入浴は副作用のリスクを上げるとされていますので、避ける必要があります。
② 他院検査データに関して
他院での検査結果をお持ちの方は、診断の材料とさせて頂く事が可能になりますので、舌下免疫療法ご希望の際には検査結果の持参をお勧めしております。
なお過去に検査歴のない方・検査データを紛失されてしまった方は、当院で検査を行い、その結果を確認させて頂いてからの治療開始検討になります。
③ 既に治療継続中の方
転居などに伴い当院での加療継続をご希望される方は、
「紹介状」もしくは「"アレルギー検査の結果"と"処方歴の確認できるお薬手帳"」
をご持参頂く事で当院での処方継続が可能となります。
④ 治療開始日について
当院での診察・説明を受けて頂き、ご理解頂いてからの開始となります。
また①にお示ししたリスクを回避するために、初回投与に関しては、受診初日に行う事はありません。
院内滞在時間が計1時間程は確保できる日程などでご相談・調整・予約をさせて頂きます。
2日目以降はご自宅での投与が可能となります。