全ての五感や体力は、人により差こそあれ、加齢に伴い残念ながら皆すべからく低下していくものです。
それぞれ起こりうる不利益は違いますが、聴力に関して言えば
「社会生活・危険察知・コミュニケーション」などへの支障を通して、
「自信低下、認知症リスク増加、うつ傾向」になるリスクが危惧されています。
その背景を踏まえ、大事なことは
1)本当に加齢性難聴なのか、しっかり耳鼻咽喉科でチェックを受けること
例えば、耳あかの詰まりや滲出性中耳炎などで聞こえが低下していたものが、それぞれの治療によってある程度改善するケースもあります
2)「予防できる要因の中で、難聴は認知症の最も大きな危険因子である」ということ
これは逆に言えば、難聴に対処することは日常生活の支障への対策にとどまらず、認知症を積極的に予防しうるということも意味しています。
そこで加齢性難聴への対策となると、現状は補聴器装用という事になるわけですが、補聴器はただ聞こえの補助をしてくれる道具というだけではなく、若々しく健康的でいるためのいわばアンチエイジングツールでもあると言えるわけです。
とはいえ、補聴器装用のスタートは基本的にはリハビリの様なものです。
残念ながら、着けた瞬間から全く健康だった時の様な感覚に戻るわけではないのです。
しっかり入ってくる音に再度慣れる、まさにリ・ハビリテーション(re・habilitation)が必要です。
ですので、ある程度の試用によって「これなら大丈夫そう」「あった方が良い」と思って頂けるまでは購入はしないようにしてください。
そして、その後もなるべくしっかり装着を継続していく事が早く正常な音に慣れるための近道になります。
当院補聴器外来の流れは下記の様になります。
初回 |
---|
|
2回目 |
---|
|
3回目以降 |
---|
|
購入検討に関しては、ご本人・ご家族が補聴器装用やその効果に納得頂いてからになりますので、まずはお気軽にご相談ください。